「なあ、ゲンキどうかしたの?」

「あん?」


デートの日からひと月が経ち、皆、変わらず毎日、専門校行ったり実家に帰ったりアルバイトをしたりしつつ、部活に毎日打ち込んでいる。

が、部活の時間―――暑い日差しの下、ダンとゲンキがいない。

二人はランニングとストレッチを終えるや否や、寮棟地下のトレーニングルームに籠ってしまっているのだ。

ナンパはここ最近、ツルカとダブルスを組んで俺達と練習試合をしたり、他校と練習試合を積み重ねていた。

部内では少しずつ、「志士頭定形ダブルス、解散の危機か!?」なんて話題が浮きあがり、二人をなんとなく心配しているような、していないような空気が流れている。

要するに、三年一人、定形ダブルス一人取り残されたナンパに関わりにくい気がしていたのだが、なんとなしに今聞いてみた次第だ。

ナンパはタオルで額の汗を拭いつつ、隣に立つ俺を横目で見た。


「最近一緒にいないじゃん。あんたら喧嘩でもしたの?」

「俺様とゲンキは喧嘩なんてしない。十八年も一緒にいれば、呆れるところも怒りたくもなるところも嫌になるほど見えてしまうが、お互い、簡単に喧嘩を起こすような性格をしていないのでな」

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