一週間後、久しぶりにゲンキとナンパのダブルスと練習試合をした。

ナンパの剛速球は極力、ハジメよりパワーと瞬発力のある俺が取るように努め、ゲンキの放つコントロールされた変化球には視力の良さと応用力のあるハジメが対応してゆく。

かと言って、こんなの苦手な相手のシャトルからパートナーを守っているだけにしか過ぎず、それで戦況がこちらに傾くはずがない。

守っていては勝てない。攻めなければ勝てない。


更に今回、思った通り、ゲンキの動きがいつもと違う。

よく知る俺達相手ですら、最初の数分は立ち止まり、作戦を練る時間を必要としていた筈なのに。

最初からゲンキが動いている!

ゲンキは体力の無さからも立ち止まる時間が多いのに、今回はまだ一度も立ち止まっていない。

やっぱり、ゲンキ、何かを変えようとしているな。


「ッ!」


ナンパの緩急をつけた重い打球を打ち返す。

シャトルは真っ直ぐナンパの方へ飛んでゆき、ナンパが打ち返す。

いや、その瞬間。


「さっこー、参謀しはるだけじゃ勝てねーらんって分かっちょるんだしよ!でーじ攻撃的ぬ方が、燃えるしね!」


オズマの前にゲンキが飛び出すと、そのシャトルをかなりの低姿勢と緩いパワーで打ち返した。

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