そうして過ごして、夏はいつの間にか終わっていて、…秋の冷たい風が吹く頃。


「モデル!?」


なんと、このアウン。

モデルになっちゃった。



場所は花詩。

プレハブの会社に今日もでかい挨拶で出勤すると、デスクに座って資料をまとめたり受付をしている先輩らが、一斉に俺を見てニヤリと笑ったのだ。

何事かと硬直していると、一番奥の社長席にいる花ちゃんが、


「おうアウン!"お前に"仕事だぞ!」

「…"俺に?"」

「そう、お前に。早くタイムカード切ってこっち来いっ」

「あ、はいはい」

「はいは一回だぞ!」

「はーい!」

「伸ばすな!」

「はいよ!」


急いで作業着に着替えるべく休憩室に駆け込んだ。

作業着は背中に"花詩"と大きく刺繍された、清潔感重視の白いツナギ。

ただ、俺が白髪ってことが原因で、全身真っ白過ぎて似合わない、と花ちゃんに言われ、俺だけ灰色のツナギ。

俺だけ仲間はずれ感があるから、花ちゃんも最近灰色のツナギに変えた。

だったら従業員全員灰色がいい、親方(花ちゃん)とお揃いが良い、と皆そう言ったが、そんな予算は無いと一蹴されていた。

なんとなく、悪い気はしなかった。

先輩らは口々に、俺と花ちゃんが親子みたいだと笑っていた。

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