決勝戦、第一試合。

タイブレークに突入し、長い試合になったものの、ナンパの衰えることのないパワーと、今年の夏から鍛え上げたゲンキのスタミナにより、志士頭・難場、花冠ペアの勝利。

走り出し上々。最高のバトンタッチだ。

こちらのベンチに帰ってきたナンパとゲンキは、二人してダンの前に笑顔で立ち話をする。

二人の手を片手ずつ取り、ダンはまた、あの穏やかな笑顔を見せ、その話に応じていた。


会場にはまたアナウンスが響き、それは第二試合の始まりを告げるものであった。


ストレッチをしていた俺とハジメは立ち上がる。

準備は万端。

ジャージのジッパーをきっちり上げ、ハーフパンツの紐もしっかり締める。


試合を終えたナンパとゲンキに「お疲れ」と言葉を交わし、背後のベンチにいる部員達から見送られ、俺とハジメはスクエアに立った。


そこから見える景色が広がる。

四方を囲む観客席に並ぶ見知らぬ顔や見知った顔。

見知らぬ顔は誰からともなく「鉄壁のハンター」だ「グラバーボーイ」だと誰かが勝手につけた異名を叫ぶ。

見知った顔は俺とハジメの名前を呼び、俺達に見えるように大きく手を振った。

その中には花ちゃんもいて、駆け付けたばかりなのか、巨体を息切れで揺らして席につくところだった。

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