クロエが志士頭を長期欠席してから十日が経っていた。

相変わらず、俺は荒れた日々を送っていた。

しかし部活も勉学も決して休むことはせず、朝練だって毎日参加してる。

バイトだってちゃんと行ってる。

何かを忘れるように、気を紛らわすように、部活が休みになる雨の日は朝から夜まで、最初から最後までバイトで働き通して、トレーニングし通した。

もうすぐ給料日。働き尽くした結果の今月の給料の額さえ、興味の対象にはならないけれど。


今日の部活もまた終わる。

夕焼けが眩しくて、目を逸らして、校舎玄関前の石段隅でアクエリアスを呷(あお)る。

他の部員は部室へ着替えに戻り、俺は一人、この後も持久型らしく、ランニングに行こうと考える。

最近は持久型として体が大分出来上がってきて、部活の後にバイトに行ってラストまで出勤しても早々疲れは感じなくなっていた。


まだ走れる。まだいける。

まだ、こんなんじゃ、…物足りない。

アクエリアスをランニング後の為にも少し残して立ち上がる。

と。



「よう」

「…」

「また走りに行くん?」


ハジメが隣に立っていた。

まだユニフォームのままでいる。

こいつは部室に戻らなかったのか。


「…ああ」

「物壊すんは良か。…ばってん、体壊すんはいかんよ」

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