翌朝。

ベッドが寝汗で濡れていた。

一瞬、十六(正確にはまだ十五)にまでなって寝小便でもやらかしたもんかとびっくりするほどの量で、しばらく動悸が激しかった。

真夏に日向で長時間寝てもこれだけ体から汗なんて出るもんなのかと疑うくらい。

脱水症状起こすんじゃないかと心配になるくらい、凄かった。


服まで寝汗でビッチョリで、寝覚めは最悪だ。

朝起きていきなり自分に幻滅しかけるなんて…、冗談じゃないぞ。


「はあ、気持ち悪い…」


でも今日も朝練がある。

もう風呂に入っている時間はない。

タオルに水を染み込ませて、それで体を拭いたら朝練に向かおう。


「っと、その前にシーツだ」


小便したわけでは無いにせよ、したも同然の濡れ具合だ。

染みになる前に洗濯機に突っ込んで置いた。


ユニフォームを着ながら、洗面所に立つ。

そして、俺は体の異変にようやく気がつくのだ。


"顔にまで侵食が行き届いていた黒ずみが、無くなっていたことに。"


「…あ……」


ツノまで小さく元に戻っている。


「………どうなってんだ」


嘘のような出来事だった。

今まで本人である自分ですら、これはどうしようも出来ない問題なのだと思い込んでいた。

だけど違った。

現にこうして、元に戻っている。

この作品のキーワード
学園  恋愛  部活  ファンタジー  日常  高校生 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。