深夜。


「あ゛ーもう!ここどこ!?」


俺は道に迷っていた。

担任にクロエの新しい住所を聞き出したは良いものの、地図まで書いて貰っておきながら道に迷った。

これじゃあ中一の時のデートでツルカを馬鹿にしたのが恥ずかしくなるな。

大体、凪雲(ナグモ)先生も地図書くの下手っぴだよ。

ネットのマップみたいに詳細過ぎで逆に訳がわからない…。

どこの何を目印にすればいいのかさっぱりだ。


「あ゛ー!クロエー!」


そう呼べばクロエが来てくれる気がした。

前、俺がツルカと仲良く出来なくて先輩らに責められた時、クロエの名前を呟いただけであいつは来てくれた。(本当は呼んだから来たんじゃなくて呼んでなくとも追って来てたが正解)

だから今度もまた来て欲しいと思った。

みっともないことに。


馬鹿か。

あいつは正義の味方でもなんでもないんだ。

呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン出来るか。

ただの何処にでもいる…いや、いないかな。

何処にもいない、そこにしかいない、



「呼ばれたので、来ちゃいました!」



俺を異常に好いてくれちゃってる変な女なんだから。


そいつは多分、偶然ここら辺を散歩していたんだろう。

だって、こいつ、電話で、家のもの弄ったり散歩するくらいしかすることがないって、言ってたんだよ。

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