ありがとう。大好きでした。

恋した乙女





『──いい?
このウサギさんみたいな髪型は、感情を手に入れたらしちゃあダメよ?手に入れるまではずっと、この髪型をしてなさい。』






...だから、毎日のツインテールは今日でおしまい。





今日から私、女子高生デビュー。





「おはよう砂本さん!」





愛見さんは、感情がない私なんかに、毎日挨拶をしてくれた。しかも、満面の笑みで...。





それなのに、ずっと冷めた態度でごめんなさい。




「おはよう愛見さん!」






そんな想いをつめた、精一杯の笑顔と挨拶。





「うん!おはよう!可愛くなったね砂本さん!」






あぁ...。なんだか今日は、学校が輝いて見える...。

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