隣のあなた。

遺産



高校を卒業し就職した。
ショッピングモールのカウンター

主に館内の案内
特にこれと言って仕事は難しくない。
ただ一日中座って笑顔でいること。


それでも社員でボーナスもある
私が生きていくためには
必要なお金…辞めるなんて考えられない。


「……今日もヒマね」


そう呟くのは私の隣に座っている先輩


『愛美さん、顔が疲れてますよ』


「ヒマすぎて疲れるわよ」


『確かに……そういえば、昨日の合コンはどうでした?』


「それがさー…紗織、聞いてっ」


愛美さんは……婚活中?
愛美さんの愚痴を聞くのが私の日課だった。



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