レストランでの食事を終えた真優と絵理は 
ちょっと飲んで行こうということになって 絵理おすすめのお洒落なバーに来た。

席に座って飲み物を注文した時、
真優は、カウンターに氷室仁がいることに気が付いた。


「あっ! 氷室先輩だ」

え、どこどこと聞く絵理に、
「あそこだよ」 と、教える。


氷室仁は、女性とカウンターに並んで座っていた。

店内は各テーブルの上のランプが揺らめく以外は全体的に薄暗く、
真優の席は仁のいるカウンターの後ろの方なので
仁は真優がいることに気づかない。


「恋人かしら」

「… うん そうかも」


いつもクールな氷室先輩が、隣に座る女の子と笑顔で話をしている。
女の子の顔はよく見えないが 以前真優が見かけた女性と同じ子のように見えた。
清楚な感じの グラマーな美人・・・。

真優も絵理も なんとなく仁と女の子から目を離せず
そのままチラチラと見ていると・・

  あっ

仁の右手が、彼女の首の後ろの髪の中に滑り込み、
彼女の耳に唇を近づけて 何か囁いた。

彼女はくすぐったそうに身をよじらせて クスクス笑っている。


「・・・」

「――ねえ 真優
 クールな先輩なんでしょう?」

「――うん…
  会社では…」


そして
それから30分くらいした時だった。


「ちょ・・・真優
 あれ あれっ」

絵理にそう言われて 氷室先輩カップルに目をやると

 ○×■!!!


氷室先輩は彼女の唇にキスをしていた。


 
「 … せ ん ぱ い」



それはそれは甘いであろう

 キスを…。