それは私が10代最後の時の話。


当時学生だった私は、定期的に気の合う友人と旅行によく行っていた。


と言っても毎回お馴染みの貧乏旅行。


兎に角、交通費を極力掛けず、尚且つ、最低限のクオリティを保ちながらも安宿を取るといった内容のもの。


しかしそんな私達の貧乏旅行でも決して譲れないものがあった。


それは食べること。


現地に行けば必ずその土地の名物であったり、知る人ぞ知る名店へと行ったり……。


他にお金を掛けない分、食費は気前よく使っていた。


私と友人達はそんなスタイルの旅に共感を持ち、事あるごとに計画を立てたりしていた。


そんな私達の学生生活はとても賑やかで楽しかった。


私達が専攻していた科では主に住居に関する事について学んでいた。


住居学論、建築学、環境デザイン学、……といった講義もさる事ながら、それより何より課題提出に日々追われていた。


そう、実技提出。


これが結構なペースで提出しないといけなくて、トレースにパース画、設計図、平面デザイン構成と言った筆記系のものや、


椅子や木工細工などといった少し大掛かりな物も定期的に制作しなくてはならなかった。


けれどやはり友人や尊敬出来る先生方とあーでもない、こーでもないと言いながら何かを作成する事はとても楽しかった。


さて、前置きはこのくらいで……。


10代最後の秋。


丁度、秋の作品展の制作が一段落しつつある頃、またいつものメンバーで旅に出ようと言う話になった。






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毒っち企画    よりも  断然  プール派の  ミラ子です。  mira! 

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