わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
モクゼン







「……全員、上手く撒けたみたいね」



たった今生徒玄関に来た朱里さんが、若干乱れた息を整えながら私たちを見てそう言った。


これで全員。


渡辺先生と望絵を除いた、私、狛くん、悠人くん、歩、朱里さん、桜ちゃんが集まった。



ここから私たちがすることは決まっている。



まず、朱里さんと桜ちゃん…といっても、多分朱里さんだけなんだけど。


その二人をゲームクリアさせること。




そして同時に、狛くんのクリア方法も考えること。


これは多分相当難しいから、まずは朱里さんたちを優先して考える。




「っと、その前に『あの子』が来たときのため、次の集合場所決めておかない?」



歩の言葉に、みんなが思案し出す。



「そうだな…3階のエレベーター前なんていいんじゃねーか?

あ、配膳室の中のエレベーターじゃない方のエレベーターな」


「確かにあそこ、逃げ道多いもんね。
集まりやすいし、いざと言うときは逃げやすそう」



エレベーター前には階段もあるし、3階なら4階に行くことも、2階に行くことも出来る。


廊下の真ん中らへんだから、逃げる場所はたくさんある。


理科準備室とか、すぐ近くにちょっとごちゃごちゃしたところもあるし、隠れるのにも向いている。



「うん!じゃあ、そこにしよう?」


「さて、じゃあゲームクリアの方法を考えようか」



桜ちゃん、歩、と言葉を続けたとき。


私の肩を、誰かがポンと叩いた。





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