好きになった相手には大体相手がいるんです

気持ちダダ漏れ?

鶏肉と大根の煮物、ほうれん草のおひたしに焼き魚・・・あさりの味噌汁


悠木君が和食を食べたいと言うので少ないレパートリーの中でも

時間のかからない料理を作った。

手伝うと言ってくれたが、並んで料理だなんて今の私には

贅沢過ぎて鼻血が止まらなくなりそうだったので丁重にお断りした。

一緒にキッチンは、隣にいる事が当たり前になった時のご褒美に

取っておくと決めた。(そんな日が来るのかもわからないのに・・)


もちろん作っている間、何度となく視線を感じた。

だから半端ない緊張感のなか出来たこの料理たち・・・

はっきり言って味の自信がない。


「凄いね・・・詩真ちゃんって絶対いい奥さんになれるよ」

・・・この言葉

正直あまりうれしい言葉ではない。

絶対に、俺の奥さんに欲しいっていう意味ではなく

一般論としての褒め言葉・・第三者的な

そんな言葉は欲しくない。

私の欲しい言葉は


毎日君の料理が食べたい!・・・・なのよね


それにさ・・・まだ食べてもいないよね・・・・

「あはは・・・そういうのは食べてから言うもんですよ。・・・はい。ご飯」

ご飯をよそって悠木君に手渡すと笑顔でうけとり

おいしそうな顔でいただきますと言って手を合わせた。

私もつられるように手を合わせた。

悠木君は目の前の割り箸を両手で割った。

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