「――決まったか?」

「…っと、まだ…」


茶色の髪に顔を埋めたまま低く声を出すと、くすぐったそうに美智子が首を竦めた。


彼女は俺の腕の中でまだ飽きずにカタログを見ていて。

柔らかな身体の温もりと甘い匂いが何とも言えぬほど心地良い。



「結香さんと赤ちゃんはもちろんなんですけど、アランさんにも何かないかなと思って……」

「アランも?」

「ええ。あんなに結香さんと赤ちゃんのこと思ってるなら、3人お揃いの物があるとアランさんもうれしいかな、って」

「……」


笑顔を絶やすことがないのはもちろんのこと、

自然にこうしたさりげない気遣いまで見せる美智子。


それはこの子にとって特別なことでも何でもなく、ごく普通の事。

美智子のこういうところもまた、俺だけでなく周りにいる者たちをも惹きつけて止まない。







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溺愛  イケメン  甘々  社長 

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