ふりむいてよキャプテン

不器用な鶴

「今から背番号を配る。呼ばれたやつはとりにこい」

「はいっ!」



6月中旬。
部活が終わった後のグラウンドで、高田先生のまわりにみんなが集まって丸くなる。

今から夏の大会のベンチ入りメンバーを発表するみたい。



「一番、聖!」
「はい!」


まずはエースナンバーの一番、ピッチャーの三年生の先輩が呼ばれて立ち上がり、背番号を受けとる。

それから、二番のキャッチャーから四番のセカンドまで先輩たちが次々に呼ばれて。


「五番、いつき!」
「はいっ!」

「六番、佐藤!」
「はい!ありがとうございます!」



サードのいつき先輩や、ショートのキャプテン、九番のライトまでレギュラー全員に背番号を渡してから、すぐに先生は補欠のベンチ入りメンバーも呼びはじめる。
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