懺悔部屋～脱出法は仲間を傷つけ食べること～

嵐は目を見開いたまま、うつろに天井を見上げている。


それはまるで自分の死を覚悟しているようにも見えた。


「百合、早くしないと嵐が死んでしまうぞ！」


俺がそう言うと、百合は嵐へ視線を向けた。


そして、ギュっと目を閉じる百合。


それと同時に百合の手が動いた。


突き刺さった肉が徐々に裂け目を大きくし、真っ白な肉がその隙間から見える。
しかし白い肉はあっという間に血液に濡れ真っ赤に染まる。
「いいぞ、百合」


百合の包丁はゆっくりゆっくりと嵐の腹部を裂いていく。


「固い……なんでこんなに固いの……？」


しゃくりあげながら百合が言う。


俺は引き締まった嵐の体を見た。


そうか。


筋肉がしっかりついているから固いんだ。