「沙羅先輩、大丈夫ですか?頭痛酷いようなら有給で休んでも良かったのに」

夏海ちゃんが私に優しく声をかけて、ハーブティーの入ったマグカップを手渡す。

いつもならハーブティーの良い香りに癒されるところだけど、今日の私にはそんな余裕はない。

頭痛……二日酔いの頭痛も酷いけど、それよりもあの藤堂と一晩過ごしたショックの方がもっと頭が痛い状況。

男と寝たのがショックで会社休むなんて……私のプライドが許さなくて出勤したけど、本当は休んでこの混乱した自分の頭を整理したかった。

まだ信じられない。私が藤堂と寝たなんて……。

「二日酔いで重役出勤って、たいしたご身分ですね」

メールを見ていた田中さんが、私を横目で見てチクリ。

……なんか姑みたいな奴だな。

でも、言い返せないのが非常に悔しい。

今日は結局始業時間に間に合わなくて、十時フレックスにしちゃったんだよね。

みんな私の昨日の失態をどこまで知っているのだろう。