俺様常務の甘い策略
「俺に付き合ってくれたら返してやるよ。俺の事はジェイクでいい」

ジェイクが私の手を引いて正面玄関の前に停車しているタクシーに乗り込む。

「ちょっと、私は付き合うなんて言ってませんよ!」

声を上げて抗議すると、ジェイクは白い歯を見せながらニコッと笑った。

「客をもてなすのは秘書の仕事だよな?」

お前なんか、客じゃない!

何なのよ、今日は?厄日か?

全部……全部藤堂のせいだ!死ぬまで呪ってやる。

私はジェイクの顔を横目で睨みながら心の中で悪態をついた。
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