さぁ、オレと恋をしてみようか
*惚れてませんっ!!
「ただいまー」


帰宅して早々、リビングへと向かう。


「おかえりー」


リビングへと続くドアを開けると、お母さんはキッチンに立っていた。


と、同時にホワイトソースの香りが、わたしの鼻を刺激し、お腹が〝ぐぅ〟と鳴った。


ウチの家は、大きくはないけど一軒家で、頑張って働いてくれてるお父さんには感謝してる。


そんなお父さんは、まだ仕事から帰ってきていないらしい。


「お母さん、プリン買ってきたよ」
「わぁ!ありがとー!!ごめんねぇ、急に頼んじゃってぇ。だってね、昼間買い物に行って帰ってきた時に、トナリの奥さんから聞いてぇ。もっと早くに知ってたら、お母さん自分で買いに行ったんだけどー」


なるほど。そういうことだったんだ。


まあ、この人は、こういう人だからね。


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