さぁ、オレと恋をしてみようか
目指すは〝オクダ〟だ。…と言っても、わたしたちが飲んでた場所は駅近くで、オクダもかなり近い。


走って3分、わたしは〝オクダ〟の前にいた。


……千織さんに、会いに来ちゃった。


深呼吸をして、自動ドアの前に立つ。


その瞬間ドアが開き、中から「いらっしゃいませー」という声が聞こえる。


千織さんの声だ…。また、トクンとなる胸。


今日も千織さんは、レジ前にはいなくて、その姿を探そうと、ゆっくりゆっくり歩く。


…と、あるところで、いつもはしない話し声が聞こえてきた。


チラッと顔を出し覗くと、そこには千織さんと、わたしよりは年上であろう女性の姿が。


お客さんだって、わかってるのに、親しげな2人を見て悲しくなる。


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