カフェには黒豹と王子様がいます
第十七章  王子様の弱点
第十七章 王子様の弱点


 バイトに行くと、裏に知らない女の人がいた。

 ちょっと色っぽい美人さん。

 私の顔をじっと見ると、

「もしかして、西口琴音さん?」

 と言われた。

「は、はいそうです」

 と言った瞬間、その女の人にいきなり抱きしめられた。

「ちょ、ちょ、ちょ、あの、あなた、どちら様???」

「ありがとうー!琴ちゃんのおかげよ!」

 いきなり琴ちゃん??

「も、元子さん、何やってるんですか、こんなところで」

 声の主は徳永先輩だった。

「あら優ちゃん!」

 も、元子さん??

「と、徳永先輩、この人誰??」

「とにかく離してやって」

「あら、ごめんね~」
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