カフェには黒豹と王子様がいます
第二十章  交差するいろんな気持ち
第二十章 交差するいろんな気持ち


 今日は徳永先輩の顔を見るたびに、ドキドキして顔が熱くなる。

 なんとなく小野田先輩の顔も見れない。

 お客様の前でだけ笑顔を振りまいた。

 徳永先輩はどことなく嬉しそう。

そして、接客中の徳永先輩の王子スマイルの背中には、いつもの2倍の量のピンクのバラが見える。キラッキラだ。


「おい西口、昨日……」

「え!?き、昨日???」

「あのさ、なんかあったのか?おまえ」

「なな、なななななな、何もないですよ」

「いや、それ何もなかった態度じゃないだろ」

「い、いや、ほほほほほんとに」

 徳永先輩が視界に入る。顔が熱くなる。

「もういいや。もう聞かね」

 小野田先輩はフイと向こうに行ってしまう。 

 どう思ったんだろう。

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