カフェには黒豹と王子様がいます
第二十二章 溢れ出す想い
第二十二章 溢れ出す想い


 すごく久しぶりに徳永先輩がバイトに来た。

 今日は徳永先輩と、小野田先輩と、私。豊川くんはおやすみ。

 ちょっとほっとした。

「西口、あいつ……豊川だっけ、バイトに来てるんだって?」

「そうなんです」

「大丈夫か?」

「ちょっと怖いです」

「なんかされたのか?」

「外で待たれたこともありました」

「外で待たれた?!」

 抱きしめられたなんてとても言えない。

「あいつホントどうにかしたいよ!ちょっと手が空くと、すぐ西口の所に行って、西口にまとわりつきやがる」

「フフ、まとわりつかれてるんだ」

 徳永先輩、笑いごとじゃないんです。ほんとに。

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