カフェには黒豹と王子様がいます
第二十六章 最終章
第二十六章 最終章 


 小野田先輩がフランスに行ってしまってから1年間、竹本さんの店でバイトしていた。

 カフェ『コンフォート』には戻りづらくて、そんな時にマスターが竹本さんにお願いしてくれた。

 小野田先輩からはたまにハガキが来る。

 自分の作った美味しそうなケーキをハガキにして、「うまそうだろう」と一言書いてある。

 ただそれだけのやり取り。

 それが、私には我慢できなかった。

 3年なんて待てない。

 ごめんなさい小野田先輩。

 だって、そばに徳永先輩がいるんだもん。

< 230 / 443 >

この作品をシェア

pagetop