カフェには黒豹と王子様がいます
番外編 小野田 恭一③
番外編 小野田 恭一③


 マスターから店の話をされた後、徳永といろんな話をした。

 カウンターの配置から、ケーキの種類、コーヒーの仕入れ先の話までした。

 気が早すぎる。

 でも、それも全くの夢じゃないかもしれないんだ。

 それがうれしかった。

「あとは嫁だな」

「嫁?」

「マスターの元子さんみたいな、経営ができる嫁を探そう」

「西口は数学苦手そうだな」

 そう言って笑う徳永。

 やっぱりそこに、西口が出てくるんだな。

「今日子ならできそうかな」

 ん?今日子?

「僕、今日子でもいいよ」

「ばかやろう!今日子を徳永になんかやれるか!」

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