ずるいよ。


カツカツカツ

ヒールではない私以外の靴の音が社内に

響く。



そのとたんに、私への視線は

その人へと向く。


「あー!朝岡さんー!

おはようございますー。」



「お!朝岡さん。

今日いつもより早いっすねー。
雨でも降るんじゃないっすかー?」


誰かのその声で、一気に笑い声が響く。


空気が変わる。


私とは違う、その雰囲気。



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