蝶恋物語
始まり
アイツのこと?アイツは割と無口。
笑うけど人見知りで、微笑む程度。
背も今は私より大きいけど昔はチビで泣き虫で、弱かった。


それなのに…


六年ぶりに会った彼は私より背が高くなっていました。
周りと比べたら小さい方なのかもしれないけど、昔は彼が見上げていたのに
今は私が見上げなければいけない。

彼は韓国人と日本人のハーフで私のただの幼なじみ。
…本当は、私の初恋の相手でもある。

幼稚園に入る前から毎日一緒に居た。遊んだりお泊まりしたり、親同士が仲が良いと一緒に居る時間も長くなった。
小学校の終わりの方にはもう、側には居なかった。

「ゆーちゃん、僕韓国に戻るんだ」

そう言われた時に私なんて言ったかな。
覚えてないのはその後私が泣いたからだ。
小学生なりに意味を理解していた。
韓国に戻るってことは、会えなくなるわけで、今までずっと一緒に居た当たり前が、当たり前ではなくなるわけで。

そんなこと考えていたら教えてくれたんだよね。

「僕蝶々だから寂しくなったら飛んでいくよ!」

今考えれば大変おかしな事だ。
でも、その時はただ、嬉しくて一番の笑顔で頷いた。

それから六年も経つのだから何もかもが変わっていておかしくない。


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