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「露李、鞄重くない?持とうか?」

「大丈夫だよ。ありがとう」

十時。

やたらと構ってくる水無月に困り笑顔で応じながら、露李はからっと晴れた青い空を見上げた。


今日から総会の行われる風雅家に行き、その後大地家、知恩家、水鳥家、朱雀家と順に訪れるという日程だ。


「んっとに良いのか、露李ー!あ、海松、頼んだぞー!おい疾風おやつは後にしろ後に!」


上空から指示を出しながら結が心配してくれる。


「先輩もじゃないっすかー」


チョコレートをかじりながらだが。


ヒュンヒュンと結界を張り直した後、露李の隣に降りて来た。


「守護家は怖いぞー?」


「大丈夫です!」


即答。

結は半ば呆れたような、困ったような顔で強気な姫様を見下ろした。

やがて手を彼女の頭に乗せる。

ポフポフと頭を撫でられ、自然と目を閉じる露李。


「うっ…」


何だこの小動物、と言葉を詰まらせる。


「露李、何でそんな懐いてるわけ…」


情けない声で嘆く水無月に対し、恐る恐るという風に撫で続ける結。


「なぁ文月、こういうのをギャップ萌えって言うのか?」


唐突に話を振られ、文月が恨みがましく微笑み返す。


「結って変な所で天然だよね。すごい腹立つんだけど、今お前とてつもなく恥ずかしいこと言ってるから許してあげるよ」


「はぁ!?」


「文月先輩、ほっときましょう」


「おい疾風面貸せよこの!」


「どこのヤクザだよ。おーい露李、撫でられてねぇでこっち来ーい」


理津に呼ばれ、素直に従った露李に水無月が目を丸くする。


「露李も、変な所で天然だな…」


「氷紀、今何か言った?」


「いや…」


苦笑いが最高潮に達した水無月だった。







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