イケメン弁護士の求愛宣言！
恋のピンチ
「真斗先生？」

呆然とする私を残して、真斗さんは自席で分厚い資料を広げている。

なんで、あんな冷たい態度を取るんだろう。

昨夜、先生と別れた後に電話をしたのに出てくれないうえに、かけ直してもくれなかった。

そして今日のこの態度は、不自然すぎる。

全然納得できないけど、仕事場で話しかけるわけにもいかないから、動揺する気持ちを抑えてデスクに戻る。

すると、耶恵さんがイスを寄せて心配そうに声をかけてきた。

「どうしたのよ、由依子ちゃん。真斗先生を怒らせることしたの？ かなり機嫌が悪そうだけど」

「いえ、そんなことはないんですけど……」

昨日は、全然話もしていなかったから、真斗さんを怒らせる原因が見つからない。

まさか、昨日の朝出勤したときに、目をそらしたことが気に障ったとか？

でも、それくらいで、あんなにあからさまに態度に出す人とも思えないんだけどな……。

思わず深いため息をついて、仕事の件は来島先生に助けてもらった。
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