くの一反省帖〜お殿様を守れ、オー!〜

犬鳴の里

十兵衛の馬が犬鳴の里の麓…犬鳴峠の入り口に来ていた。

「あともう少し…30年間何度も訪れたが、今日ほど昂ぶりを感じた事は無かったかも知れぬ…」

馬に水をやり

「さあ、もう一仕事してもらうぞ」

十兵衛は敵が、こちらの動きに気付いて無い事を祈りつつ犬鳴の里を目指し馬を走らせた。
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