生贄投票
「先生」


修太が藤本に声をかける。


「何だ玉森?」


「実は、終わったはずの生贄投票がまた来たんです」


「何だって!」


藤本は驚いて大きな声をあげた。


「まぁ、今回のは模倣犯的な誰かの悪戯だと思いますけど」


「模倣犯?」


「ええ、今回の事はネットでかなり話題になりましたから、誰かが同じようなプログラムを作ったか、もしくは伊藤先生のプログラムを乗っ取ったか、伊藤先生に頼まれてプログラムを作った人物が、それを流したかのいずれかじゃないかと思うんですけど」


「なるほどな……でも、本当に大丈夫なのか? また誰かが死ぬなんてことはないんだろうな」


「ええ、俺は無いと思ってます」


修太は自信満々で頷いた。
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