生贄投票
教室を変えたにも関わらず、次の被害者が出てしまったことで、学校側はついに二年Ｃ組の生徒を、他のクラスに振り分けることにした。


これでダメなら学校としては、もう打つ手がない。


残された２３人の生徒は、他の５つのクラスに振り分けられることになり、年明けの三学期開始と共にバラバラになることになった。


それを聞いた他のクラスの者からは、まるで貧乏神が来るかのような顔をされ、露骨に嫌味を言われる。


そんな状況だったからほとんどの女子生徒が学校を休んでいた。


逆に、晃司が死んだショックで昨日休んでいた香川怜が今日は登校してきたので、美奈都は驚くと同時にホッとした。


修太が死んでから一週間が経った美奈都だってまだ、修太の死を受け入れられていないのだから、怜の心の傷はまだまだ癒えてはいないだろう。


美奈都はなるべく怜が一人にならないように、気にかけながら一日を過ごした。
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表紙・目次

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