憑依依存。
2.黒い影。

「……ここで殺るの?」




月明かりに照らされた、夜の廃工場。


そこに、私達は来ていた。






『おや、いい腐り具合ですねぇ。


ーーーウチに来なさい。





そこで今以上に、血にまみれて咲いてもらいましょうか。』




………あの日、フォンはそう言って私達を組織の一員に加えた。



仕事はごくシンプルで、



フォンが指定した場所に行き、ターゲットを殺すだけ。





それだけで、私達は安全な場所と、温かい食事を得ることができた。



それがどんなに汚れたモノだったとしても





それが、私達の一部になる。





腐ったモノを食べ続けた私達は







きっと、ヒトでは無くなるんだろう。
< 7 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop