【完】R・U・I〜キミに、ひと雫を〜
「でもさぁ、ムカつくけど、アイツはアタシにちゃんとぶつかったんだよ。やり方はクソッタレだったけど、何も言わない奴よりマシだよ」


このクラスの状況を傍観出来ないのが里佳子。里佳子は素直なだけ。いつも通りなのだけど、あんな事が起きても、敵とか味方とかじゃなくて、自分を攻撃したあの子の事もそうやって評価出来る。


里佳子の一言でこの場が変わるわけじゃないけど、あの子にとってそれがどんなに救いだろうか。


「やっぱりリカコはカッコイイね。でも、カッコイイだけじゃアカリは落とせないよ」


「な!ウルセーなポンコツ!」


燭の気持ちも知っているくせに、学習したルイはすっかり『良い性格』だ。


「おっはよー!おお、里佳子復活ー!やっとクラスがいつも通り」


「ホントに、風邪なんて引かないリカちゃんがいない教室って、ちょっと変だったから」


ギリギリ登校の成と、朝の司書当番が終わった燭が教室に揃い、ようやくいつも通りの平穏が訪れる。


けれど、私はこのままこの平穏に浸っていても良いのだろうか?安心する空間にいると焦る。罪を犯した私に安心する日常等、許されない事を理解しているから。
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