フルート吹きの魔法使い

フランがそこまで怒るのも無理はない。
女性に関しては落とせない者はいないと自負していたのだ。

それなのに、あの女は私の手に乗せなかった。

私のどこが気に入らない?
何が良くないのだ!
外見も性格も申し分ないはずなんだ、なのになぜ!?


思い出すだけで腹が立つ。


思わずフランは拳を机に叩きつけた。
大きな音と共に、机に置いてあるグラスがガチャン、と音を立てる。

「何があった?フラン。そこまで荒れるお前を見たのは初めてだ」

只事ではないと、ガリエルは眉間に皺を寄せ、フランに問う。
フランは少し気持ちを落ち着けると、ガリエルに森での出来事を話した。
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