初恋ウエディング~交際0ヵ月の求愛~
(4)嬉しい我儘

眞彩side-

柚希の連絡は見合いの日から三週間が経過していた。

彼の放置プレイは今に始まったワケじゃない。でも、寂しかった。

いつものラブホに入るなり、柚希の方から激しいキスを落とす。
「ん、あ…」

キスの合間に漏れる私の甘い声と吐息が厭らしいけど
それ以上に柚希の様子が変だった。

柚希は性急に冷たい壁に私の背中を押し付けた。
唇が離れた合間に私は柚希の口許を手で押さえ、キスを拒んだ。

キスよりも今は彼と話がしたかったから。
「今日の柚希、変だよ。どうしたの?」

バツの悪そうな柚希の表情。

いつもクールな彼が初めて私に見せた表情だった。

「柚希…答えて」

「眞彩は俺が欲しくないの?」

彼はフッと鼻息を吐き、不敵な目つきになった。
いつもの彼に戻ってしまった。
「欲しいけど・・・」

「素直でいいよ、眞彩」

私と柚希は再び、唇を重ねたーーー・・・





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