今日も上からものを言う。
優ちゃんが怒り始めて、どうすればいいか分かんない。
あわあわしている時に、また新しい声が入ってくる。
「龍くん!」
「もめてんの?」
そう言いながら制服に着替えている龍くんが近づいてくる。
いつのまにか練習が終わっていたらしい。
私は龍くんのとこに駆け寄る。
焦っている私を落ち着かせるように、頭を撫でてくれる。
そのおかげで少し落ち着く。
「とりあえず帰ろうか」
私に優しく微笑んでくれて、まだ怒っている優ちゃんを引っ張り歩き出す。
私はその後ろについてこの場を後にした。
永瀬くんはさっきよりも黒いオーラを放っているように感じた。