狐と嫁と溺愛と
旦那様
2



高島さんと下着を選び、しばらくしてからひとりきりになった。



ピンクのソファーに座り、大きなテレビを見つめる。



電源もつけず、真っ黒なテレビをただ眺める。



疲れた…。



そう感じた瞬間に、強い睡魔に襲われて眠ってしまった。



「ナナ様、ナナ様」

「あっ、すみません、寝てました…」

「起こしてしまって申し訳ありません。旦那様から連絡が入って、本日はお戻りになられないと…」

「そう…ですか…」



結婚した日に帰ってこない旦那って‼︎



まぁ、あたしに興味なんてないんだろうけど。



だったら明日だってよかったじゃん。



別に今日入籍しなくたっていいのに。



「結婚初日にこんなことになってしまい、なんと言ったらいいか…」

「あたしは平気ですから」

「いえ、でも…」

「正直、顔も知らない相手です。どうでもいいですから」



少し困った顔をした高島さん。



あっ、困らせてる…。



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