輝く太陽のようなきみと、永遠を。【旧ただキミ 修正中】
第1章

長谷川蒼汰という人


世の中の女の子はきっと、恋人に自分だけを特別に扱って欲しいに決まっている。

だって、恋人だから。
そんな感情になるなんて当たり前で。


もちろん、私だって……でも、、


私の彼氏…長谷川蒼汰くんは、

超がつくほどの女好き。



それはもう、私と蒼汰くんが付き合ってるのを知ってる人が見ればもう怒るレベルで。




「なんで、あんなヤツに告ったのよ!
汐音ならもっと、いい男がいるでしょぉ!?」


と。いつものように友人にはそう言われる。

その友人のひとりが……


「ま、真綾……」

そう。木下真綾(キノシタ マアヤ)。
ショートカットでボーイシュな見た目をしている。

そして、制服を自分なりに気崩しているから、教師たちの間では少し問題視されている、らしい。

けれど、彼女は根はいい子だからそこまで教師たちもあーだこーだ言っては来ない。



そして、蒼汰くんの行動に1番怒りを示しているのが真綾でもある。





「…そうだよ。ウチらは、汐音が心配なの……」



「…陽菜まで、」

真綾と違い、おっとりとしているのがこの子。

浜村陽菜(ハマムラ ヒナ)だ。

彼女は、肩に着く位のミディアムヘアで、制服も真面目に着こなす…いわゆる、真面目な子だ。
陽菜も仲のいい友人だ。
私はいつも、真綾と陽菜といる。


そして、もう1人……

「もちろん、俺も心配」

そう言いながら背後に現れた私たちより背の高い男の子。

私は顔をみてまたか、と思った。



「あ、なんだ、お兄ちゃんか」


そう。私の兄だ。
山吹一也(ヤマブキ カズヤ)

歳は私のひとつ上で、生徒会にも入るくらいの真面目な人だ。


兄も、何かと私のことを心配してよく私たちの学年のフロアに現れる。


「それ、ひどくね?俺は、妹が心配で……」


「一也さん、シスコンもいい加減にしてください」

そう真綾が言う通り、兄…一也は超がつくほどシスコン。

大切にされてるのは嬉しいけど、限度ってものがあるよね、と毎回思ってはいるが兄には言わない。

きっと悲しむからね。


「え?俺、シスコンなの?」



真綾と陽菜がコクリと頷く。

そう。そして、自分がシスコンの自覚がないのだ。

「一也さんは、そろそろシスコンの自覚したほうがいいですよ?」

「そうそう!

じゃないと汐音に見放されちゃいますよ〜?」


真綾と陽菜は面白いのか兄をからかっている。


けど、兄も負けじと反論をしていた。



そんなみんなを横目に私はある人に視線をずらした。


その視線の先には、学年問わずに色んな女の子に囲まれているある男の子だ。


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