あの日のきみを今も憶えている

永遠の、次の瞬間。


私が待ちわびた、永遠の先がそこにある。


目覚めた彼女が、今、私に笑った。


口が勝手に動く。
胸が張り裂けそうに、嬉しい。


「……会えたね」


また、会えたね。君に。

彼女は少しだけ不思議そうな顔をして、私に「はい!」と言った。


「会えました!」


ああ。また会えた。君に。
君の笑顔に。

なんて、世界は愛おしくて、美しい。
私は、彼女に笑いかけた。


「会いたかったよ、ずっと」



                      了



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