漆黒の闇に、偽りの華を②【完結】
御披露目
「恭っ!!!」
倉庫に着くなり、みんなが恭に駆け寄ってくる。
「恭……茉弘ちゃんは?昨日の事、百合から聞いた……。」
らしくない険しい顔で、恭の肩を掴む春馬。
「……まさか、追い出したの!?」
「お前最低だぞ恭っ!!!俺らに相談も無しにっ!!!ふざけんなっ!!」
直も恭に詰め寄り、胸ぐらを掴む。
それを、後ろから心配そうに見ている百合さんと、顔色を変えず、眺めて立っている太一。
「……あ、あのう……。」
「!!!!!」
恭の背後から、あたしがちょこんと顔を出すと、みんなが一斉に硬直する。
「茉弘っ!!!」
百合さんが、飛び付いてくる。
百合さんの肩が小刻みに震えている。