センセイは優しい人だ。

「本当にいいのかい?」

センセイのしなやかな手がわたしの頬をさわった。

「はい」

わたしは首を縦に振ってうなずいた。

「もしかしたら、私は君にひどいことをしてしまうかも知れない。

それでもいいと言うのかい?」

「…構いません」

センセイにひどいことをされるなら、本望だ。

「止めるなら、今のうちだよ」

センセイの顔が近づいてきた。

センセイが近づけば近づくほど、センセイの躰から漂っている甘い香りが強くなる。

わたしは…そっと、目を閉じた。

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