センセイは美しい人だ。

1度もカラーリングをしたことがないショートカットの黒髪。

一重の目に小さな鼻、桜色の唇。

白玉のように真っ白で透き通る肌。

一言で言うなら、まるで日本人形のようだ。

「はい、来月の原稿」

凛と澄んだ声で、センセイがわたしに原稿が入った茶封筒を渡した。

分厚い茶封筒を持っている、ピアニストのようにしなやかで細い指に視線が行ってしまう。

「ありがとうございます」

わたしは会釈をするように頭を下げると、センセイの手から封筒を受け取った。

一瞬だけ、わたしの手がセンセイの手に触れた。

ドキッ…と、わたしの心臓が鳴った。

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