センセイは残酷な人だ。

「――紅葉…」

かすれた声で、センセイがわたしの名前を呼ぶ。

柔らかい唇とそれ以上に柔らかい舌が、わたしの躰を刺激する。

花のような甘い香りが、わたしをおかしくさせる。

「――ッ、センセイ…」

名前を呼んだのと同時に、センセイの背中に自分の両手を回した。

センセイの躰から漂う甘い香りが強くなる。

その香りを自分の躰の中に閉じ込めるように、わたしは目を閉じた。

「――紅葉…!」

センセイがわたしの名前を呼んだ。

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官能小説家  編集者  禁断  狂愛  香り  切ない