No.1ガール〜桜の姫〜①
月夜の出会い
眠る事を知らない煌びやかな夜の繁華街。
夜空に浮かぶ星たちも、その眩しさに押されて本来の輝きを失っている気がする。
“カランカラン”
「いらっしゃい…って、何だ理央か。」
理「お客に向かって何だとは失礼ね。」
私は今、繁華街の少し外れにあるとある小洒落たBARに来ている。
ここには週に一度は必ず顔を出す。
「あのなー、お客って言うのはちゃんと金を払ってくんだよ。お前は一回も払ってった事ねえだろ。」
理「だからいつも言ってるじゃん。出世払いでって。」
「お前、それ詐欺とほぼ同じだからな?」