腹黒王子と腹黒王女
第1章

入学式


桃子side

────きゃぁあああああっ

「桃子先輩ってこの学校だったんですか!?一緒の学校なんてなんて嬉しいです♡」


…チッ

うざっ

なんなのこいつら

なんで私がいちいち新入生を迎えなきゃなんないわけ?意味わかんない。

ま、でも姿バレたらやばいしな

ここは流しとくか


「そうですね。
私も栗山さんのようなかわいい後輩ができ光栄です。
3年間という短い高校生活ですが、たくさん思い出を作りたいですね。」


『おしとやか』とやらを被り、挨拶をこなした。

楽勝だなっ


私の本当の姿は誰も知らない。

知るわけがない。

この天才的猫かぶりを見抜けるものなどどんだけ頭がいい奴だってわからないんだから。


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