特ダネには真実を
先輩、真実です
「なあ、資料のこと俺達以外には誰にも話してないんだよな?」


「そうですよ、嚇止くんと私以外知りません。誰にも言わないでって言ったの、嚇止くんの方ですし。」



秀滝から突然尋ねられたのは、潮にとって至極当たり前なことだった。



「いきなりどうしたんですか?」


「俺が襲われた理由よくよく考えてみたら、無いんだよ。最近書いたのは犯人逮捕ぐらいで、恨みを買うような記事は思い当たらなくてな。過去ならあるにはあるが、今っていうのは何か腑に落ちない。」


「そーいえばそうですね。」



直近は嚇止のことだが、今のところそれで襲われるような特段目立った記事は書いていない。



「(先輩達以外で嚇止くんの話したのは墜玄さんぐらいだけど、資料のことは誤魔化したから言ってないしなぁ…)」



考える潮も、それ以外これといって思い当たる節は無い。





~ご町内の皆様、マイクで失礼致します。



碣屠實墜玄、碣屠實墜玄。


皆様あっての、碣屠實墜玄。



県民の皆様とともに歩んで行こうと毎日人力しております。



今年もどうか、碣屠實墜玄をよろしくお願い申し上げます。~
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