一生続く恋をしよう。
ある日の比呂人。
「あぁー疲れた。」


自宅の最寄り駅から自宅に向かって歩く。


最近、俺には彼女ができた。


2年前、いいなっと思っていた奈々と再会し、自分のものにできた。


奈々には内緒だけど、この2年の間、女がいなかった訳ではない。


でもどこか、本気になれなかった。


だから奈々と再会した時、本当にビックリしたし、待っててよかった。とも思った。


今度こそ捕まえてやるって思った。


そして、大切にしたい。って思ってる。



帰り道の途中のコンビニで


2本のビールと、シュークリーム1個を

買って、家まであと10分ってとこで


奈々に電話をかける。


「………もしもし?」


「出るのおせーよ。何してた?」


「んー。お風呂入ってた。比呂人は……えっまだ外!?」


「うん。今帰り。」


「えー!こんな遅くまでご苦労さまです。黒木マネージャー。」


そう冗談っぽく言う奈々。


「あー疲れた。お風呂入ったならちょうどいいな。」



「何が?ちょうどいいの??」


「今日は時間遅いし、疲れたし、すぐ抱きたいじゃん。」


「なっ……!もうっ!なんて事を言うんですかっ!!」



「あとちょっとで着く。奈々、下に降りてきて。」


そう言って、奈々の返事を聞かずに電話を切る。


これから奈々に会えると思うと、思わずにやけそうになる。


角を曲がるとそこには、女の子らしい、ピンクのふわふわのパーカーとショートパンツの部屋着を着た奈々が立っていた。


「おっ!いい脚!!」


そう言って奈々の脚を撫でると


奈々がプンプンと怒りだす。


「そんな怒るなって。ほら。」


コンビニの袋をわたす。


「あー!!シュークリームがあるー!!やったぁ!ありがとう!」


「……誰もお前のって言ってないけど?」


嘘。最近奈々がこのシュークリームにハマってるのを知ってて買ってきた。


「もう、素直じゃないんだからっ!」


そう言って笑いながら肘で俺をつつく奈々の腕を取ってキスする。


そう。素直じゃないから、ありったけの気持ちをこのキスに込めて。



「……部屋行く?」


「うん……」



赤くなっておとなしくなった奈々の腰を抱きながらマンションへと入る。


あー本当にハマってる。


ここまで本気になるとは思わなかった。


「……責任とれよ。」


「なんの?」


ずっと俺の側にいること。

なんて


素直じゃないから、絶対言えないけどね。



「………夜の。」



「もうっ!!ホントこのエロマネージャー!!」


また奈々は怒ってしまったけど、またその顔が可愛いと思う俺はホント重症。


いつまでも、一緒にいたい。


心からそう思った。



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