*°春夏タチバナ*°

失い気づくもの





夏那ちゃんが別れてから数日





未だ春翔くんと夏那ちゃんはギクシャクしたままで…







今日もそのままお昼になってしまった



そんな時、
2人でご飯を食べていると、廊下からキャーッという黄色い歓声が聞こえてきた











「これは…」





「だろうね」











多分、秋くんと春翔くんが廊下にいるのだろう



同じ人で
同じ学年なのに、なんでこんなに騒ぐのか…





顔しか見ていないのか…






そう考えるとモヤモヤしてくるんだよね…











「あーくそ!!うざいなぁ!!」











そんな叫びながら春翔くんは教室のドアを勢い良く開けた






その顔はやっぱりイラついているようで





前の春翔くんとは別人みたい…
夏那ちゃんが好きだと気づいてから少しずつだけど変わってきている気がするんだよね











「おい夏那」











そんなことを思いながら春翔くんを見ていると

春翔くんは夏那ちゃんに向かって叫んだ







呼ばれた夏那ちゃんはビクッとして
春翔くんを困ったように見つめた











「お前別れたって本当かよ」











次に出た言葉は容赦ない言葉で



一気に夏那ちゃんの眉毛が下がっていくのがわかる







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