お前、可愛すぎてムカつく。
腹黒王子が大好きです。




「彩~?なんか最近ずっとニヤけてない?」


「え!?」


翠に顔を覗かれて笑われた。


ヤバイ…今自習中だった。



蒼空の家に泊まってから2日が経つというのに、私はふとした瞬間にニヤけてしまっているらしい。


自分が超絶キモイ…


これじゃあ変態じゃん!


あの日から蒼空の顔もまともに見れてない気がする。


だって、あの日の事を思い出しちゃうんだもん…



「なになにー?」


隣の席の渉君がこっちに椅子を寄せてきた。


ぎゃーー!男子には絶対知られたくない!!


それなのに翠は何かあったのかしつこく聞いてくる。



「てかさ…彩、蒼空とついに…」


翠が口に手を当てながらにやけている。


す、するどいな…


コクンと頷くと、「きゃーっ」と喜んでいた。


翠の声に周りの生徒がこちらを見てきた。


「シ―――!!!」


私が慌てて言うと翠はゴメンゴメンと笑っていた。


< 289 / 307 >

この作品をシェア

pagetop